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スマガ 感想(ネタバレ無し)

総合情報

 

発売年は2008年...もう11年も前のゲームですが、今更ながらニトロプラス作品のスマガをプレイしました。続編であるスペシャルの方は未プレイなのでそこの所はご了承ください。

シナリオライターは下倉バイオ氏。同じニトロプラス作品であれば「凍京NECRO」や「君と彼女と彼女の恋」辺りが有名ですが、同じループモノであるシュタインズゲートでスマガの経験を活かし、シナリオ構成をしていたり、美少女ゲーム好き以外にも身近な方かもしれません。

原画は津路参汰氏。すーぱーそに子のデザインをした方といえば、伝わる方には伝わるでしょうか?また「君と彼女と彼女の恋」では下倉バイオ氏とまたタッグを組んでたりします。

 

シナリオ面

 

ジャンル:人生リベンジADV と銘打つように、かなり特徴的な作りがされています。
一周目ではスピカ→ミラ→ガーネットと強制のルートが組まれていて、ボスを倒し一旦は解決したように思われる本編ですが

二周目こそがゲームの本編でもあり、とあるトリックを施すことで、本来ならば飽きやすいループモノの二周目を「そうか・・これが人生リベンジなのか・・!!」と唸らされる出来になっていることは、流石の下倉氏。という他ありません。

 

また、前座であるはずの一周目の部分ですら、きちんとプレイすれば十数時間はくだらないものであり、ストーリーもほどよく、他のメーカーであれば一本分と言われてもおかしくない文量を惜しげもなく注ぎ込む姿勢は、非常にニトロプラスらしさを感じさせます。

ヒロイン面

各ヒロインについて、メインヒロインであるスピカを起点としたルートが構築されており、ガーネット、ミラは脇役といった印象を受けましたが

これは「スマガ」という作品を考えた時に決して悪いものではなく、むしろプラスに働いているように思えました。

ちなみに、ストーリーの都合上仕方がないのですが、サブヒロインである沖と日下部は二週目からしか攻略できないので、その点は注意が必要です。


総評

本編で書き忘れていましたが、音楽がとにかく良いです。
ニトロは毎回音楽が素晴らしいのですが、今回はエンディングに合わせ何種類も用意されていた上に、グランドテーマの歌詞がプレイ前とプレイ後でうける印象が180度違うのも驚きです。
ループモノでありながら、「とある仕掛け」をすることで二週目も殆どダレる事がなく、一気に駆け抜ける事ができて、かつ最後はいい終わり方でした。

これは、今プレイした者だからこその感想ではあると思いますが、この作品にはシュタゲに影響を与えたと思われる部分が数多く存在していて
下倉氏のループに関する初期の考え方をしれる貴重な作品であることがよくわかります。
また、ループモノが流行っている今だからこそ、エロゲ入門としておすすめできる作品であり
個人的にニトロプラス特有のエロが短いのも好意的に捉えられるのではないか?と思えます。

大雑把なまとめになってしまいますが、現在のDMMでの価格などを考慮しても是非プレイしていただきたい名作ではないでしょうか。

 

では、お読みいただきありがとうございました。